業務効率や人手不足に悩む担当者は多いのではないでしょうか。特に紙ベースの作業や最適化されていないプロセスは、本来取り組むべきコア業務を圧迫する原因となります。
今回は、総務部門の業務改善に効果的な具体例を、「削減」「簡素化」「最適化」「標準化」の4つの観点から紹介します。
業務改善の具体例一覧

「削減」「簡素化」「最適化」「標準化」の4つの観点から、業務改善の手法を紹介します。
1.業務を「削減する」例
業務の削減は、社内工数を減らす直接的な改善方法です。
特に効果的な削減例を見ていきましょう。
不要な業務をなくす
まずは「この業務は本当に必要か?」と客観的に問いかけることが重要です。
目的が曖昧になっている業務や、なくしても支障がない業務は思い切って削減しましょう。
例えば、毎週の部門報告会が情報共有以上の価値を生んでいるか、月次報告書が実際に活用されているかを検証してください。
ペーパーレス化
ペーパーレス化とは、デジタル化によって紙の使用をなくすことです。
印刷代や保管スペース、ファイルやクリップなどの消耗品費用を削減できます。請求書や申請書類の電子化、電子承認システムの導入、クラウドストレージの活用などが具体的な手段です。
特に総務部門は書類管理の中心となることが多く、紙媒体の削減は大きな効果をもたらします。
外注する
コア業務以外の仕事については、必ずしも社内の人材が対応する必要はありません。
外注によって空いた時間をより重要な戦略的業務に充てることで、部門全体の生産性向上につながります。
特に総務部門の業務の中には、給与計算や一部の経理業務など、外部の専門家に委託したほうが効率的なものもあります。
2.業務を「簡素化する」例
既存の業務フローをより単純で効率的なものに変更することで、同じ成果をより少ない労力で達成できるようになります。
これは、RPAやAIツールによる自動化が効果的です。
関連記事:「RPAとAIの決定的な違いとは?3つの観点から詳しく解説!」
RPAによる自動化
定型業務はRPA(ロボティックプロセスオートメーション)の活用が効果的です。
RPAとは、人間が行っている定型的なコンピューター作業を自動化するテクノロジーです。
例えば、データ入力、ファイル管理、レポート作成などの反復的な作業をソフトウェアロボットが代行します。
RPAの導入によって、勤怠データの集計、経費精算の処理、定型メールの送信などを自動化することで、人的ミスの削減と時間短縮を同時に実現できます。
AIツールによる自動化
AIツールは人工知能技術を活用したソリューションで、データ分析や判断が必要な業務をサポートします。
問い合わせ対応や文書作成など、クリエイティブな業務も効率化が可能です。
例えば総務部門では、以下のような活用方法があります。
・AIチャットボットによる社内FAQ対応
・AI-OCRによる請求書、領収書の自動読み取り
3.業務を「最適化する」例

業務の実施方法や担当者の配置を見直し、より効率的な状態に整えることで生産性向上を図ります。
最適化の方法としては、以下の3つのアプローチがあります。
業務の担当者を変える
部門内でも、各メンバーの得意分野や能力は異なります。すべての従業員のスキルを改めて確認し、現在のタスクの割り振りが本当に適切であるかを検証しましょう。
例えば、細かい数字のチェックが得意な人には経費精算業務を、コミュニケーション能力の高い人には社内問い合わせ対応を任せるなど、適材適所に配置することで業務効率が高まることもあります。
業務をまとめる
複数の従業員や部署にまたがる業務は、重複する作業をまとめたり、実施する時間をまとめたりすることも検討しましょう。
例えば、各部署から個別に上がってくる発注依頼や申請業務などは、特定の時間帯にまとめて処理することで効率化できます。
また、関連性の高い会議は統合し、一度に複数の議題を扱うようにすれば、準備時間や参加者の拘束時間を削減できます。
業務を分ける
一人が多くの工程を担当している場合は、業務を分割して分業制にすることで効率化できる場合もあります。
例えば、経費精算において、受付・確認・承認・支払処理などを分けることで、各担当者の業務範囲が限定され、習熟度が上がりミスも減少します。
特に総務部門の新人育成においては、まず一部の業務から任せることで早期戦力化も図れます。
4.業務を「標準化する」例
業務が属人化している場合、誰が担当しても同じ品質・速度で業務を遂行できるよう標準化することが重要です。
属人化の解消では、以下の2つのアプローチがあります。
業務マニュアルの整備
人によって作業時間やクオリティが大きく異なる場合、マニュアルの質が悪いか、情報が不足している可能性があります。
効率化を進めるためには、誰もが同じ手順・やり方で進められるようマニュアルを整備しましょう。
特に総務部門では、年度末処理や入社・退社手続きなど、頻度は低いが重要度の高い業務も多いため、詳細な業務フローをマニュアル化しておくことで、担当者不在時のリスクも軽減できます。
ノウハウ・ナレッジの共有
イレギュラーな問い合わせや突発的な課題が持ち込まれやすい部門では、その対応が属人化しがちです。
この場合、過去の対応事例やトラブル解決方法を蓄積して共有することで、誰でも一定水準の対応ができるようになります。
具体的には、チャットツールでのQ&A集の作成や、ナレッジ共有ツールの活用、定期的な事例共有ミーティングの実施などが効果的です。
業務改善の効果的な進め方

業務改善を成功させるには、適切な手順で進めることが重要です。
以下に、効率的に改善を進めるための5つのステップを紹介します。
手順1|可視化する
業務改善の第一歩は、現状の業務プロセスを可視化することです。「いつ」「どこで」「誰が」「どのような方法で」仕事をしているかを明確にしましょう。
具体的には、グラフやフローチャートを活用して業務の流れを図式化すると効果的です。ムダな工程やボトルネックが明確になります。
手順2|業務課題を整理する
可視化した業務の全体像をもとに、課題を発見・整理します。
課題の整理方法としては、以下のアプローチが効果的です。
・担当者へのヒアリング
・理想の状態からの逆算
・QCD(Q:品質、C:費用、D:納期)の観点からの分析
手順3|ゴールを設定する
整理した課題に優先順位をつけ、具体的なゴールを設定します。
「何のために改善するのか」「どのような状態を目指すのか」を明確にすることで、改善活動の方向性が定まります。
手順4|業務改善の計画を立てる
ゴールに向けた具体的な改善計画を策定します。
手順2で明らかになった業務課題に対して、改善による影響範囲や必要な予算、実施期間を見極め、優先順位をつけましょう。
改善の範囲や順番が決まったら、具体的な実行スケジュールを組みます。
「誰が」「いつまでに」「何をする」のかを明確にし、担当者と期限を設定することが重要です。
手順5|改善策の実行と効果測定
計画に基づいて改善策を実行し、その効果を測定します。
実施後は効果を数値化し、設定したゴールに対する達成度を振り返りましょう。
進捗が思わしくない場合は、想定していた効果が出ていない原因を分析し、計画を修正することが重要です。
まとめ
業務改善は「削減」「簡素化」「最適化」「標準化」の4つの観点から取り組むことで効果を発揮します。現状の業務を可視化し、課題を整理した上で具体的なゴールを設定しましょう。
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